商学系の学部に所属する僕が雑記ブログのマーケティングを考える
まえがき
こんにちは。ねこぜまるです。
現在僕は大学生なわけですが、今年大学の授業でマーケティングについて勉強させていただきました。
マーケティングの戦略はいろいろなことに応用が利くと思います。そして今回の記事はそれをブログに当てはめてみようという企画です。
僕自身雑記ブログを運営しているので、雑記ブログを中心に書いていこうと思っていたのですが、ブログ一般にも言える内容のほうがむしろ多くなってしまいました笑
さっそく見ていきたいのですが、まずは注意事項。
注意事項
・ブログとマーケティング戦略を結び付けて考えていく
・知識の浅い大学生の素人考えなので、あしからず
・基本的に無料のコンテンツを前提とし、またコストについては考えないものとする
流れ
まず、マーケティングの根本的な考え方に触れ、次にマーケティング戦略の一環である”STP”とブログ運営を照らし合せます。最後に有名な”4つのP”について考察します。
1.ホリスティック・マーケティング
ホリスティックマーケティングとは、重要なステークホルダー(利害関係者)との間に長期的で相互に満足できる関係を築き、ともに繁栄することを目的に、価値を探求し、想像し、提供する活動を統合することを意味します。
なんだか分かりにくい言い方ですが、重要なのは赤字の部分です。マーケティングの基本的な考え方に「顧客のニーズを重要視する」というものがあります。そして、顧客が求めているのは製品の持つ価値です。ブログにおいては製品=記事内容と言えるので、ブログ運営に必要なのは読者の求めている(価値があるとみなされる)記事を書くことだと言えます。
まあ、当たり前のことではありますね。
雑記ブログは消費者のニーズにこたえられるか?
専門的な分野に特化したブログであれば、購読している読者の興味と多くの記事が合致しやすいでしょう。読者のニーズにドンピシャで対応できるのです。例えば、深夜アニメについてのみ書くブログは固定の読者を獲得することが見込まれます。
しかし、特定の読者が雑記ブログを読む際にすべての記事に対し興味を持ってくれる可能性は薄いです。
ですが、「雑記」なのですから、逆にいえば多様なニーズにこたえられるともいえるでしょう。むしろ様々な情報を提供していることが読者にとっての価値になっているかもしれないです。
このあたりは一概に言えることではないと思いますので、また後半部分で触れたいと思います。
それと、検索流入で一度きりの関係であれば雑記ブログであろうと専門化したブログであろうと無問題かと思います。(検索→購読の可能性は減るかもしれませんが。)
雑記ブログならではの価値提供をすべき
潜在的な読者のニーズを発見、または新しい価値の提供をすることで自分のブログにしかない独自性を獲得すれば、ほかのブログと差別化することができます。
個人的には雑記ブログのいいところは試し打ちがしやすいことだと思います。新しい試みをして、もし失敗しても何事もなかったように次の記事を書けばいいので。逆に専門化したブログは一貫性が必要なのかなと。
そうして試行錯誤していく中で、読者のニーズを満たすものが書けたらその分野を攻めていく、というのも雑記ブログの一つの戦略として成り立ちそうです。
どうせブログなんて初期費用かからないし、リスクないんだからどんどん冒険しよう。
2.STP
STPとは、「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」の略です。カタカナ語ばかりで恐縮なのですが、それはマーケティングの宿命な気がします。それぞれについて解説していきます。
セグメンテーションとターゲティングとは
市場細分化と標的市場の策定の意です。この場合、市場や顧客はブログの読者と読み替えてください。
要するに、自分のブログを誰に向けて書くか?ということですね。
セグメンテーションの基準
どのようにして読者を分類していくのでしょうか。いくつかの基準が存在します。
- 地理的変数:地域
- デモグラフィック変数:年齢・性別・世代・職業
- サイコグラフィック変数:ライフスタイルやパーソナリティー
- 行動変数:ベネフィット(求めること)・ユーザーの状態(初回かリピーターか)・使用割合(ライト・ヘビー)・購買準備段階(記事内容を知っているか)・ロイヤルティの状態(誰のファンか )・態度(肯定的か否定的か)
この4つの基準に基づき、読者層を決定することができます。
具体例を提示してみます。(架空のブログです。)
例:山梨に移住したカリスマ女性ミニマリストのブログの読者層
こういうブログ探せばありそうですね。
このように読者層を策定してブログを運営していくと書くべき記事も少し定まってくるのではないでしょうか。
ターゲティング
ターゲティングとは、細分化した市場のどこを狙うかということです。
いくつか方法があります。
- フルカバレッジ:無差別型
- 単一セグメントへの集中:特定の内容を特定の読者へ 深い知識が要る
- 選択的専門化:受けがいい内容を少数に絞って投稿 読者は多少ばらつく
- 製品専門化:特定の話題をいろいろな人へ
- 市場専門化:特定の読者のさまざまなニーズに対応
具体例を見てみましょう。
例:ロードバイクタイヤ徹底比較.com=”製品専門化”
http://roadbike-hikaku.com/tire/
例:大学生はこれを見ろ=”市場専門化”
雑記ブログでもある程度ターゲティングする必要はあるでしょうし、常に自分がどの方針でブログを書いているかが把握できているといいと思います。
ポジショニング
競合他社との関係について定めることを意味します。他者と自社の類似点・相違点を確認し、優位性を強調していくわけです。
ブログにおいては、自分のブログはほかの人と比べて何が優れているかをアピールすることがこれにあたりますね。
他ブログのいいところを真似してみるのも手ではないでしょうか。
【矛盾の解消】
ここで一つちょっと面白い考え方を紹介します。
それは、「負の相関関係にある2つの事柄を両立させた場合、注目があつまる」ということです。一見相いれないような要素をどちらも成り立たせるのです。
例えば、「キレとコク」というのはその最たるもので、全く正反対の性質であるにもかかわらず、消費者は望んでいるのです。
ブログ界隈ではどのようなものが考えられますかね。「世界1周した大学生」などでしょうか。ちょっと違うかもしれませんが。
差別化の方法
具体的な差別化の方法は製品・サービス・スタッフ・チャネル(流通や店舗)・イメージによって分けられます。ブログと照らし合わせてみたのが以下のものです。
・製品=ブログ記事:品質の高さ、信頼性
・サービス:読み込みの速さ、読みやすさ
・スタッフ=管理人:知識、人柄、ライティング
・チャネル:ブログデザインの雰囲気
・イメージ:読者からのイメージ、固有のエピソードなど
よく話題になるブログが人気の高い理由はこれらの要素に起因しているのかもしれませんね。
3.4つのP
最後に、”4つのP”についてご紹介します。その内容は
4P=Product/Price/Place/Promotion(製品/価格/流通/広告)
です。これら4つが一貫性を持っていること、そしてそれがSTPに適合することがマーケティングの条件とされています。
ブログとは下記のように対応していそうです。
先ほどの例を再び使って考えてみましょう。
例:山梨に移住したカリスマ女性ミニマリストのブログ
- 製品:断捨離の方法論・精神論
- 価格:有料(カリスマだから)
- 流通:note
- 広告:facebookで同世代の女性へ拡散
こんな感じでしょうか…。ちょっと自信ないですが。
ここで一番大切なのは先ほども言いましたが一貫性と適合性です。気を付けましょう。
あとがき
いかがでしたか。
僕はマーケティングに関してもブログに関してもまだまだペーペーなんですが、生意気にもこんな記事を書いてみました。参考になれば幸いです。
それでは。
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